在圃性抜群で耐暑、耐寒性に優れる。伸びすぎることなく、台風による倒伏害や棒ネギになる心配が無い。
首絞まり良好で葉数が多く、短葉で耐倒伏性があり、葉折れも極少ない生理的に強健なネギである。
やや早めに播種、定植を行い、手をかけずに栽培し、在圃性を活かした長期出荷体系を組む。
高冷地:2~4月播き、9~12月どり
一般地:11~3月播き、12~3月どり
暖地:4~5月播き、翌1~3月どり
発芽には、20℃前後の温度が必要。
低温期は、トンネルやハウスで育苗する。
●セルトレイやペーパーポット、育苗箱などに播種する場合
トレイなどの場合は、土を詰め、くぼみをつけて播き穴とし、1穴に3粒程度まきます。篩などでまんべんなく覆土したら水をたっぷり与え、発芽まで新聞紙などで覆っておきます。適宜間引きをし2本立てにします。草丈15cm程度まで育てたます。培土は、「ガッチリくんネギ用」など専用培土が育苗期間を通じて肥料を供給しがっちりした苗に育てることができ、管理が容易です。
軟白部をより長く育てるには、通気性、水はけ、保水性がよく、土寄せしたときに土崩れしにくい土壌であることが望まれる。
土壌酸度pH5.7~7.4が適正範囲。連作障害は出にくいとされていますが、できれば1~2年、あけた方が生育がよいようです。
植え付けの準備:畑の東西に幅10~15cm程度、深さ30cm程度の溝を掘り、溝の底に完熟堆肥5リットルと元肥の化成肥料量を混和した後、間土を10cm程度盛り、20cm程度の深さにの植え溝とします。溝の北側の壁に5cmほど間隔をあけて苗をまっすぐ立て掛け、根の部分に土を3~4cmの厚さに土をかけて倒れないようにします。
藁や刈り草を根元に厚く敷き、根が乾燥するのを防ぎます。生育に合わせて、植え溝に1~2回に分けて土を戻し平らにしたら、土を株元に盛っていく土寄せを3~4回行います。土寄せは葉の分かれている部分よりやや下のあたりまでが目安で、生育が遅滞する真夏には無理に行わないようにします。土寄せと同時に追肥を行い、化成肥料の場合は、茎に直接触れないようにします。最後の土寄せ(止め土)は分かれ目よりやや上まで盛り上げて、首元を締めるようにします。
苦土石灰は、1平方メートルあたり150g位を全層混合。生育途中の肥切れや逆に過剰になっても、生育を妨げ、病害発生の助長、青果品質の低下につながるので、最終的な本圃のチッソ成分は平方メートルあたり、20~25g程度が目標。元肥に全チッソ量の1/3~1/2、残りを土寄せに合わせ数回に分けて追肥します。
最後の土寄せから夏どりで20~30日、秋どり30~40日、冬どり40日以上経過したら畝の両側を削って軟白部を傷つけないように根元まで掘り起こして収穫します。
焼葱、薬味など一般的などんな調理にも好適。