果菜類
ズッキーニ
春に定植した株は生育後半。アブラムシなどによるウイルス病などが発生している場合、治療薬は現状存在しない。
- ウイルス拡散を防ぐため株を抜き取り地中深く埋める。
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ウイルスは摘葉、収穫などに利用するハサミを通じて接触伝染する可能性がある。ハサミの消毒や発病の疑いのある株の作業は最後に回す。
予防としては
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圃場周囲の雑草が感染源になることがあり、日頃から除草に努めアブラムシの繁殖・増殖を抑える
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ウイルス拡散を防ぐためアブラムシの防除を徹底する。 薬剤散布や捕虫シート(凸凹キャッチャー)を使用する。凸凹キャッチャーは圃場周辺に下げておくと予察に使用できる。
ミニトマト
春先に定植した株は、一般的に草勢もかなり落ちている頃になるが、茎が細くなってきたから草勢が弱くなったと即断してはいけない。
細くても着果するが、草勢が弱くなると萎れ、焼け、不着果となる。
細いから草勢を強くしようとしてチッソを効かせると、果実のグリーンバック発生につながりかねない。
「細くなっている」のか「弱くなっている」のかを判断して適切に対策する。
生長点付近の茎が細くなっている
着果を継続して安定させることが重要。
着色促進のために必要な対策をする。
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カリ中心の追肥を実施(カリミナル液肥など)
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過繁茂になっていないか、下葉かきをしてみる
草勢が弱くなっている
発根させて回復させる。
Mg⇒PK⇒Nの順で肥培管理しながら潅水を安定させる。追肥はとにかく薄目。どの液肥も1000~2000倍希釈で毎回。高冷地の場合は摘心となるので注意する。
発根促進には土壌水分と地温の安定(望ましくは17-22℃)が第1。
潅水が中2日では、株が弱体化する。 通路への潅水は頻繁に出来ないので、即通路全体が沈むくらい灌水する。盆明けに夜温が17°Cを切らなければ再度実施。
どうにもならないくらい樹勢が弱い場合は即摘芯。無理して摘芯を先送りしても高冷地で気温が下がる傾向の時期であれば、樹勢は極端に回復しません。しっかり気温地温の確保できる内に止めることが重要です。
(高冷地であれば、摘芯は8月末日まで。遅くとも9月5日までには終えるようにする)
高冷地の8月後半は、雨もあり、気温も下がってくることから、灰色かびなど病害対策を実施する。
葉菜類
ネギ
土寄せ、追肥などは無理に実施しない。台風や雨があるようならばスムーズに排水できるように排水溝や穴を整備する。
コマツナ
ホウレンソウより栽培しやすい。露地でゲリラ豪雨にあった場合に「夏の甲子園」を使っている場合は急に伸びることはないが、従来の品種だと気温と水があると急に伸びる。品種選択が重要。
根菜類
種まき時期に当たる。土壌に粗大有機物や肥料ムラなどがないように準備して種まきする。
秋まきの準備
夏の暑さを利用して土の消毒
夏の暑さを利用して土を消毒・殺虫することで、後作での病気や害虫の発生を予防し順調な生育が期待できる。
プランターの場合
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プランターの土をふるい、根や残渣、粉のような土を除いて、培土の空き袋などに詰める。消毒時には袋を平たくして日光にあてたいので、土の量よりも大きな袋を用意する。
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消毒したい培土に水を含ませる。水分量は、培土を握って崩れないくらいが目安。(この時に石灰窒素などを加えると殺虫と肥料分の追加になる)
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雨水などが入らないようにしっかり袋の口を閉じて、なるべく袋が平たくなるようにして日当たりに置く。コンクリートなどの上に直置きしても大丈夫。
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温度計などがあれば計測して50〜60℃になっていれば3〜4週間で完了。途中の荒天で内部に雨水などが入らないようにだけ留意する。